2025/08/06
転職質問箱初めての転職、後悔しない選択のために。~実例から学ぶキャリアの築き方~
転職は、自分のキャリアを見つめ直すきっかけになりますが、初めての場合は不安がつきもの。
「今の会社がベストなのか?」「どんな基準で選べばいいのか?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
北陸エリアで20年以上転職支援をしてきた転職コンサルタント・河村さんに、リアルな成功&失敗エピソードをもとにした、後悔しない転職へのヒントを聞きました。

成功例 1. 「未経験でも営業職へ。技術経験を武器に」Oさん(28歳/品質保証→営業)
<懸念点>
営業経験なし
<成功ポイント>
応募企業と自分の経験に共通点を見つけて、知識を戦力化。

河村
Oさんは品質保証や分析業務を経験した理系職出身。
未経験ながら営業職に挑戦したいと考え、転職活動を開始しました。

河村
書類づくりの過程で、応募企業の商品とOさんが扱っていた技術に共通点があることに気付き、その知識を職務経歴書の冒頭にしっかり記載。

河村
面接では技術的な理解力が評価され、「ぜひ来ていただきたい!」と内定に。
未経験でも、企業との接点を可視化することで強力な武器になります。
応募企業ごとに、自分の経験がどこで活かせるかを具体的に言語化することが大切です。
成功例 2.「短期離職の経験を筋の通ったストーリーに変えた」Fさん(31歳/介護→事務)
<懸念点>
職歴が多く、短期離職あり
<成功ポイント>
転職理由を整理して、一貫性ある軸を提示

河村
Fさんは複数の転職歴があり、、中には3ヶ月で退職したケースも。
キャリアを振り返りながら、「なぜその会社に入ったか」「なぜ辞めたか」を整理すると、本人の志向や価値観に一貫性があることが判明。

河村
これを応募書類や面接で伝えたことで、「自分で考えて選んでいる人だ」と評価され、希望企業への転職が叶いました。
過去の職歴は変えられなくても、きちんと説明できる軸があることで納得できる経歴になります。
嘘をつかず、背景を丁寧に伝える姿勢が好印象につながります。
失敗例 1. 「焦って転職→理想とのギャップで早期退職」Tさん(26歳/飲食→メーカー)
<活動方針>
退職後すぐに転職活動
<失敗ポイント>
企業を研究せず条件だけで選んだ結果ミスマッチ

河村
退職後すぐに次の職場を決めたTさんは、内定が出た企業に即決。
しかし入社後、業務内容や社風が合わず、数ヶ月で退職。再び転職活動をすることに。
焦る時こそ立ち止まり、「自分に何が合うか」「譲れないことは何か」を整理することが必要。
数社をじっくり知る姿勢が、納得のいく選択につながります。
失敗例 2. 「現職で力をつけないまま、転職だけを夢見た」Eさん(34歳/SE→未定)
<活動方針>
「年収550万以上・残業ゼロ・フルリモート・穏やかな社風」など理想条件に完全一致する企業を探す
<失敗ポイント>
求人が見つからず転職活動が停滞。現職でも成果が出ず評価が下がる

河村
理想の働き方を実現したいと考えたEさんは、多くの条件を設定して求人を探していました。
しかし、完全一致する企業はほとんどなく、応募ゼロのまま2年が経過。

河村
現職でもモチベーションを失い、成果も上がらず社内評価が下降、転職どころか今の仕事でも自信を失ってしまい、益々転職に夢を見るようになってしまいました。
「理想の環境に行きたい」と願うなら、まずは現職で力をつけることが先決。
実績や成果は次の職場での信用につながります。
譲れない条件と妥協できる条件を整理し、「少し背伸びすれば届く会社」を狙う視点も大切です。
後悔しない転職のために、今できること
◎ 企業との接点を探す視点を持つ
「この経験は、応募先でどう活かせるか」を考えるクセをつける
◎ 応募は数より質を意識する
気になる数社をじっくり研究し、深い理解をもって応募する
◎ 現職の成果を高め、評価を残す
「この人なら任せたい」と思われる武器を、今の職場で育てておく
◎ 5年後・10年後の自分から逆算する
今の選択が、未来の自分にどうつながるかを考える
転職は「逃げ」ではなく「戦略」。未来の自分を育てる選択として、今の仕事への向き合い方から見直してみませんか?
このコラムが、あなたのキャリア選択のヒントになりますように。
転職するか迷っていても大丈夫。
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