経営危機から会社を救い、情報通信の未来を見据えて次世代へ。 全ての原点は「周囲の人を笑顔に」

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経営危機から会社を救い、情報通信の未来を見据えて次世代へ。 全ての原点は「周囲の人を笑顔に」

経営危機から会社を救い、情報通信の未来を見据えて次世代へ。 全ての原点は「周囲の人を笑顔に」

赤字経営であることを知った上で決意の社長交代、その後の復活劇については多方面で記事になっているのでもうお腹いっぱいだという米川社長。
これからの話をしたいという米川社長のオーダーを踏まえたインタビューでしたが、話はあらぬ方向に…?
「社長と話すとほかほかします」と社員の方に言われる米川社長と株式会社白山が描く未来に迫ります。

<企業紹介>

1947年(昭和22年)10月創業。NTT向けに通信用電線の避雷器(雷防護装置)を製造していたが、光通信網の普及により、事業が縮小。
2014年に米川社長の就任に伴い、大規模な事業構造改革を経て、現在は多心光コネクタ部品が世界シェア2位の商品に。
最近ではグローバルニッチトップ企業として様々な分野で脚光を浴びている。

<米川達也作氏 プロフィール>

1977年金沢大学工学部卒業、同年日本電信電話公社(現NTT)入社。
1991年スタンフォード大学経営大学院留学。その後95年まで米国赴任。
帰国後は、通信端末機器や映像コミュニケーションサービス、インターネット検索サービス等の開発責任者を歴任した。
2012年に株式会社白山に移り、2014年社長に就任。
大胆な事業構造改革を行い倒産寸前の同社を再建するとともに、第二の成長期に向けた更なる改革に取組んでいる。

なぜ白山は復活することができたのか?
どん底からの復活劇を成し遂げた秘訣。

— 社長に就任されてから10年ということで、就任当時を振り返ってみていかがですか?

米川社長

自分が白山の経営を引き受けたのは2014年、まさに会社がどん底にある時期でした。
そんな時に経済的原理だけでは成り立たない形で色々な人たちが助けてくれました。
そこには感謝と反省しかありません。

米川社長は人との関わりを特に重視されていらっしゃるようにお見受けします。
何か理由がおありなのでしょうか?

山本

米川社長

元々人間が大好きなんです。
小学生時代は父親が転勤族だったので色々な学校に転校していて、転校初日に周りの人の似顔絵を描いてすぐに仲良くなるという技を使っていて、今でも似顔絵を描いて人に渡しています。
渡したときに喜んでもらうためには、相手が喜ぶ特徴を表現する必要があると気付き、相手をよく観察する癖がついたようです。

仕事で関わる方に対しても、その方が喜ぶ事を考えて接するという米川社長独自のコミュニケーション方法に繋がっている気がします。

山本

米川社長

相手の笑顔が見たいなと感じる発想は、仕事でも同じように一貫して続いていると思います。
会社の業績は良い時も悪い時もありますが、あまりそれにこだわらず、どうしたら皆が喜ぶか、ということを常に考えています。
あとは、その人の良いところをお互いに認め合うような場を作ることを意識しています。

「米川さんと一緒にいるとほかほかします」が素直に嬉しい

— 社員の方からはどういう社長だと思われているんでしょうね。

米川社長

社員からは、「米川さんと一緒にいるとほかほかします」と言われたことがあります。
受け取り方によっては変な印象になると思いますが(笑)、私はそう言われると素直に嬉しいと感じます。

社員の皆さんが米川社長といつも話したそうにしているのが印象的ですよね。

山本

米川社長

一緒にいると安心できる、何となく気持ちが楽になる。それ以上の誉め言葉はありません。
その言葉が自分自身を律することにもつながり、好循環が生まれているのかもしれません。

米川社長

実はこれまでの人生で、自分で決めたことはほとんどないのですが、一つだけ自分で決めたことがあります。
それはどん底の状態の白山の社長を引き受けた事です。今、思い返すととんでもない決断をしたなと思います。

ものすごい火力の火中の栗を拾いに行きましたよね。

山本

米川社長

白山の社長を引き受ける前は副社長を一年間やっていたのですが、局面を変えるには会社のトップになるしかないと、蛮勇を振るって社長を引き受けました。
普通に考えたらとんでもない決断でしたが、その時は自然にそう判断しましたね。

米川社長

物語は修羅場があるからこそ面白く、ゲームも色々な障害があるからこそ面白い。
仕事も人生もそうじゃないかと思います。

「若さの持つ勢いは圧倒的な武器。自分より優秀」
だからこそ、思い切って任せた方が絶対に良い。

白山では、わくわくタイプ(新しい仕事に自律的にチャレンジする人材)の若手人材が多く活躍しており、その登用スピードが他社よりも速いと感じています。
わくわくタイプの若手人材の登用について心がけていらっしゃることはありますか?

山本

米川社長

若いというのはものすごい武器なので、自分よりは皆さんのほうが優秀だと思っています。
特に私世代はIT分野に関してまず追いつけない。
だったら任せてしまったほうが絶対に良い。
哲学的に間違っていると思う時があれば口出ししますが、基本的に彼らの判断は正しいと思っています。

中小“だからこそ”R&D。

— これからの白山の経営について考えていらっしゃることを教えてください。

米川社長

まずは会社を存続させる責任があると思います。
今の主力製品である多心光コネクタ部品はすごく売れている(世界シェア2位)のですが、これは最大のピンチだと思っています。

米川社長

この状態に安住するのでなく、次世代の主力製品を今から創っていく必要があると思っています。
IOWN(NTTが提唱する次世代ネットワーク構想)は先がはっきりと見えないものの、本格的な需要がきたら大手が席捲するので、中小企業はその前にチャレンジをしなければならないと考えています。

中小企業では「うちは中小だから研究開発なんて無理」とおっしゃる経営者が多いですが、その逆ですね。
ちなみに、IOWNで技術的に注力すべきポイントはどこだと考えておられますか?

山本

米川社長

IOWNは通信信号を光に変え、最終的には部品や半導体までを電気ではなく光信号で接続するという構想(光電融合)です。
これが進むと消費電力、ノイズ、熱など電気製品の持つ様々な課題を減らしていけます。
NTTは基本的な技術規格と構想を創ることはできるけど、実際につなぐ技術は開発できない。
そこはメーカーの仕事なのですが、現時点ではお金にならないから大手はやらない。
だから中小企業である白山がやる。
最終的には光電融合に関わるコア技術を我々が実現するつもりでやっています。

そのために、どのような方に白山へ来ていただきたいですか?

山本

米川社長

最近、「絶対浮力」が大切だと言っています。
水に浮いたボールは絶対浮力を持っていて、波が来ても浮き続けることができますよね。
反対が「関係浮力」。お椀の場合は中に水が入ると沈んでしまいます。
人も同様です。自律的なモチベーションがある人は環境が変化しても浮き続けることができますし、そういう方に来ていただきたいですね。

絶対浮力を持った方は、どう見分けることができるのでしょうか。

山本

米川社長

ピンチや逆境の時にどんな行動を取るかですよね。
普段は分からなくても、ピンチになると意外な人物が自律心を持っていたりすることがあります。

グローバルニッチトップ企業のロールモデルとして地方経済を元気に

白山の石川工場(志賀町)は今回の能登地震で被災しましたが、いちはやく復興して現在フル稼働、能登の工場で生産した製品が世界中に出荷されていますね。
白山はグローバルニッチトップ企業として、これからの地方企業のロールモデルになっていくのではと思います。

山本

米川社長

まさにいま、世界中の大企業との直接の取引が増えています。
中小企業で下請けの仕事ばかりしていると大手に劣等感を持ってしまう方が多いのですが、弊社の場合、若手人材が喜々として彼らと対等に渡りあっていて、むしろそこにやりがいを感じているみたいですね。

今、日本の大企業では優秀な若手の早期離職が大きな課題になっていると聞きます。
早くから自律的にチャレンジしたいと思っても大企業ではそのチャンスがなかなか巡ってこない。
白山にはそうした方にとって格好の環境がありますね。
そうしたタイプの方にはこれからも白山をどんどんお薦めしていきたいと思います。

山本

コンサルタント紹介
(白山を担当)

山本 均

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